休刊。

2006年3月1日
ASAHIパソコンが本日発売号で休刊となった。
発刊から18年。スーパーマリオから2年遅れての創刊だったようで、
その頃といえばようやくパソコンが一般人の前に登場し始めた頃だったと思う。
僕は仕事上、少し電子機器などの情報が必要なので
週刊アスキーを購読しているが、今号の真っ赤な表紙にWindows的な窓。
そこには「終了しますが、よろしいですか?」の文字。
文字の下にはご丁寧にも「はい」「いいえ」のボタンまで。
ここ最近の雑誌の中では、抜群にセンスがいい表紙だと思い購入した。
内容が気になった、というのもあるのだが。

情報という渦の中、パソコンが一般的に普及し、
一つの家庭に最低一台のパソコンが当たり前となった昨今。
パソコン雑誌は出版不況の波にさらされ、
休刊を余儀なくされたものが昨年も数多とあった。
まさかパソコン雑誌の老舗、ASAHIパソコンが休刊するとは意外だった。
この休刊、売れなかったからというよくある一般的な事情ではなく、
方向性を見失ったから、いったん終了、という感じが誌面からは伝わってくる。
ネット内にあふれ出ている情報。
その洪水に雑誌は正直、負けている。
新鮮な情報を求めるならばネットにはどうしても負けてしまうわけで、
雑誌は存在している意義があるのかどうか、
という瀬戸際に来ているのは間違いない(だから書店業は苦しい)。
ただ情報を書くだけでは意味がない、と思ったスタッフは、
迷走し続けるよりも、いったんリセットすることを選んだようだ。
それはなんとなく正解であるだろうし、心意気として、良しではないかなと思う。
迷走し続けた末、『コロコロコミック』との差別化を図り、
誌面を大きくした結果、一切、売れなくなった『ボンボン』や
日銭を稼ぐために誌面を細分化して増刊・創刊を繰り返すファッション雑誌なんかより
非常に志が高くあると思う。

今回購入してみて、この『ASAHIパソコン』、コラムがけっこう面白かった。
『週刊アスキー』に比べると、サブカル色を抑えているのだ。
発行元が朝日新聞社であるが故に、新聞の延長とも言えなくはないが、
他誌とは一線を画していたことは確かだと思う。

もっと早くから目を通していても良かったかもしれない雑誌だった。
気がつくのが遅かったなと反省。

ともかく、再起動する日は来るのか。
リニューアルして復刊も大いにあり得るだろう。
399号目で終わったのもある意味、粋だ。

さて、明日は棚卸し。
最近はその準備に追われていてすぐに寝こけてしまう。
小説は無事に進行中。
小説がノッてるから、仕事の集中できていないのかもしれないなァと
風呂入ってて思っておりました。

もう3月か。
早いな。
今月から少し忙しくなりそうです。
楽しいことがたくさんある実り多き月でありますように。

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